2014.07.20 Sunday
独立記念日
7月20日はACTIVEDESIGNの設立記念日です。独立して丸26年になります。
この間何とかやってこられたのも、仕事のやり方に妥協せず自分なりのこだわりを持って取り組み、そしてそれを理解して下さる施主様や業者さんがいらっしゃったからだと、あらためて感謝申し上げます。
これからも、よりACTIVEに、チャレンジ精神を持って仕事に取り組んでいきたいと思っています。
というわけで、このたび、当事務所は宅地建物取引業の免許を取得いたしました。
なぜ宅建業の免許なのか、と言いますと、
これまでのお客様を考えてみると、ご自宅を新築で取得するのに、土地からお探しのお客様が全体の約半数を占めていました。
もちろんこれまでも不動産屋さんとのネットワークを駆使したり、ネット・新聞等の不動産情報を見たりして、お客様の求める土地を自分なりに探してはおりました。時には道に迷って入り込んだ住宅街で偶然見つけた土地が、お客様の運命の出会いにつながったり(詳しくは施主ブログのEnjoy Life!をご覧ください)ということもありましたが、一番感じていたのは、不動産業者の視点で良しとする土地と、設計者(私)の視点で魅力を感じる土地には少々落差があって、建物のプロである設計者だからこそ、施主の目線で生かせる土地を見つけることができるのではないかということです。
一般的に不動産屋さんというのは、不動産の売買のプロではあっても、敷地や建物に対して、設計者がアプローチするような細かい実践的経験を持つ人は少ないでしょう。ですから、建築的観点から土地を選ぶために頼りになるのは設計者であり、それならば、設計業と宅建業をセットにした方が、より効率よく情報を発信することができ、お客様にとってもいわゆるワンストップで土地探しから家づくりまでお世話することが可能となります。
また、最近では古家付の中古物件をお探しになられている方も増えてきていると思いますが、特にいまどきの若い世代にとっては、単に表面をきれいにしただけのリフォーム済み物件というのは、まったく意味のない代物です。物件の価格には当然リフォーム代が転嫁されているわけですから、そのくらいなら現状のままで安く買って、自分達らしい暮らしを実現するためにカスタマイズしたいという顧客のニーズを、当の不動産屋さんは分かっていない、というか表面だけきれいにして、手っ取り早くもうけたいという供給側と需要側の感覚のズレがあります。マンションの中古物件に関しても同様です。販売側の勝手な判断で、新品のクロスに張り替えられ、新品の設備を設置された、化学物質の匂いの充満する何の特徴もないオープンハウスを見ても、売り手が思うほど、買い手には魅力的に映らないのではないかと思います。
なぜなら、今の価値観として、形そのものよりも、より「自分らしくあること」「愛着があること」「人間的であること」等、より個人的なこだわりに重きを置いた家づくりやリノベーションを、施主が主導して進めていきたいというニーズが少なからずあるからです。それはマーケティングにおけるボリュームゾーンではないかもしれませんが、昨今そうした、より人間的な部分に経済や市場が目を向けてきていることは確かです。そこで必要とされてくるのは、経験豊富なパートナーとしての設計者の視点で集められた魅力的な情報であり、物件探しから家づくりまでを、トータルでサポートできる態勢をつくることで、そういった顧客のニーズにより応えていければと思っているところです。
もう一つ、中古物件の場合、不動産屋さんがあいまいにしがちなのが、耐震に関する事項です。昭和56年以前につくられた建物の場合、現在の基準よりもかなり低い基準で建てられていますから、本当はそのあたりに関する情報を、買い手側にきちんと提供すべきではないかと思うのですが、かなりうやむやな感じで取引が進められているのが現状ではないでしょうか。今回、熊本市の木造住宅耐震診断士の登録をしましたのも、今後ますます中古物件の流通が活性化すると思われる中、買い手にとって安心して中古物件を購入できる環境整備がもっと必要だと思ったのがきっかけです。
ノークレーム・ノーリスクを是としてつくられてきたモノへの違和感が、ようやく今、新しい価値観を生み出しています。そんな中で、私がこれまでやってきたことは間違いではなかったとあらためて確信するとともに、これからもユーザーの利益を一番に守る存在でありたいと、強く思った独立記念日でした。
この間何とかやってこられたのも、仕事のやり方に妥協せず自分なりのこだわりを持って取り組み、そしてそれを理解して下さる施主様や業者さんがいらっしゃったからだと、あらためて感謝申し上げます。
これからも、よりACTIVEに、チャレンジ精神を持って仕事に取り組んでいきたいと思っています。
というわけで、このたび、当事務所は宅地建物取引業の免許を取得いたしました。
なぜ宅建業の免許なのか、と言いますと、
これまでのお客様を考えてみると、ご自宅を新築で取得するのに、土地からお探しのお客様が全体の約半数を占めていました。
もちろんこれまでも不動産屋さんとのネットワークを駆使したり、ネット・新聞等の不動産情報を見たりして、お客様の求める土地を自分なりに探してはおりました。時には道に迷って入り込んだ住宅街で偶然見つけた土地が、お客様の運命の出会いにつながったり(詳しくは施主ブログのEnjoy Life!をご覧ください)ということもありましたが、一番感じていたのは、不動産業者の視点で良しとする土地と、設計者(私)の視点で魅力を感じる土地には少々落差があって、建物のプロである設計者だからこそ、施主の目線で生かせる土地を見つけることができるのではないかということです。
一般的に不動産屋さんというのは、不動産の売買のプロではあっても、敷地や建物に対して、設計者がアプローチするような細かい実践的経験を持つ人は少ないでしょう。ですから、建築的観点から土地を選ぶために頼りになるのは設計者であり、それならば、設計業と宅建業をセットにした方が、より効率よく情報を発信することができ、お客様にとってもいわゆるワンストップで土地探しから家づくりまでお世話することが可能となります。
また、最近では古家付の中古物件をお探しになられている方も増えてきていると思いますが、特にいまどきの若い世代にとっては、単に表面をきれいにしただけのリフォーム済み物件というのは、まったく意味のない代物です。物件の価格には当然リフォーム代が転嫁されているわけですから、そのくらいなら現状のままで安く買って、自分達らしい暮らしを実現するためにカスタマイズしたいという顧客のニーズを、当の不動産屋さんは分かっていない、というか表面だけきれいにして、手っ取り早くもうけたいという供給側と需要側の感覚のズレがあります。マンションの中古物件に関しても同様です。販売側の勝手な判断で、新品のクロスに張り替えられ、新品の設備を設置された、化学物質の匂いの充満する何の特徴もないオープンハウスを見ても、売り手が思うほど、買い手には魅力的に映らないのではないかと思います。
なぜなら、今の価値観として、形そのものよりも、より「自分らしくあること」「愛着があること」「人間的であること」等、より個人的なこだわりに重きを置いた家づくりやリノベーションを、施主が主導して進めていきたいというニーズが少なからずあるからです。それはマーケティングにおけるボリュームゾーンではないかもしれませんが、昨今そうした、より人間的な部分に経済や市場が目を向けてきていることは確かです。そこで必要とされてくるのは、経験豊富なパートナーとしての設計者の視点で集められた魅力的な情報であり、物件探しから家づくりまでを、トータルでサポートできる態勢をつくることで、そういった顧客のニーズにより応えていければと思っているところです。
もう一つ、中古物件の場合、不動産屋さんがあいまいにしがちなのが、耐震に関する事項です。昭和56年以前につくられた建物の場合、現在の基準よりもかなり低い基準で建てられていますから、本当はそのあたりに関する情報を、買い手側にきちんと提供すべきではないかと思うのですが、かなりうやむやな感じで取引が進められているのが現状ではないでしょうか。今回、熊本市の木造住宅耐震診断士の登録をしましたのも、今後ますます中古物件の流通が活性化すると思われる中、買い手にとって安心して中古物件を購入できる環境整備がもっと必要だと思ったのがきっかけです。
ノークレーム・ノーリスクを是としてつくられてきたモノへの違和感が、ようやく今、新しい価値観を生み出しています。そんな中で、私がこれまでやってきたことは間違いではなかったとあらためて確信するとともに、これからもユーザーの利益を一番に守る存在でありたいと、強く思った独立記念日でした。